smap.gif (10k)
1.PARIS
2.WASHINGTON
3.RIO DE JANEIRO
4.CAIRO
5.ROMA/VATICAN
6.NEW DELHI
7.PEKING
8.TOKYO
9.LONDON
10.NEW YORK
11.KOWLOON

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テクニック&ポイント
作図は、まずトレーシングペーパーの上に鉛筆で都市の形をデッサンするところか ら始める。他の仕事をしながらだけど、ついやした時間は約半年。パソコンに入力す る時間は、さほどかからなかった。都市の形をトレースしてうまくつながると、ジグ ソーパズルができたときのような面白さがあった。


ちょっと面白い地図をつくった
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絵の好きな少年が広島から上京し、最初につくった地図は百科事典に掲載する分県図だった。1954年のことだ。74年に地図製版の会社モリシタを創立。「ぴあMAP」やAERAの地図も手がけた。森下暢雄の独創的な世界がつくり出されていく。20年たったとき、ちょっと面白い地図をつくってみようと考えた。それがこの地図だ。

「ちょうど東京サミットの直前。それぞれの首都を組み合わせたら平和な街ができるだろうか、などと友人と話していたんです。ふだんは別々の地図で見ている各都市を、同じ縮尺で1枚の地図の上に並べて見る。実はこれ、それまで誰もやったことがなかった発想なんです。最終的には11の都市を選びましたが、ローマに隣接しているバチカン市国を加えて、タイトルは"ELEVEN CITIES Plus ONE"になりました。

この地図では、いろんな発見があります。隅田川やセーヌ川の川幅はそんなに違っていないとか、パリとニューデリーの街並みが似通っているとか。日比谷公園とハイドパークの広さを比べたり、マンハッタンを東西に歩いたらどのくらいかかるだろう、などと想像してみるのも楽しいことです。行ったことのない外国の都市だって、こうやって同じ地図の上で見れば、まるで東京を歩くように、自分の歩幅で距離感がわかる。
平和な街ができたかって?市長さんは、大変でしょうね。でも、こういう地図の楽しみ方があってもいいんじゃないでしょうか」

構成 三代川律子[フリーライター]




全体図 全体の地図が一枚の図面(426k)になっています。データ量が大きいので、表示までに時間がかかります