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新宿西口に続々ビルが建つ
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1971年3月新宿副都心計画はこの京王プラザホテルから始まった。
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テクニック&ポイント
5000分の1の測量図と空中写真、高層ビルは200分の1の建築設計図面、さらにスナップ写真とスケッチを参考にして作図した。小さなビルなどは図面が入手できないので、写真を見て階数を数え、1フロアの高さを3.5メートルと仮定して計算している。
公団の4畳半で描いたガイドマップ
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1974年、40歳の森下さんは勤務していた日本地図研究所を辞めた。折しも日本は、オイルショックのあおりで大混乱。紙がなくなる不安が、出版業界をおおっていた。東京の新都心、新宿西口には、高層ビルが建ちはじめていた。

同じ職場に20年勤め、人並みに出世をして部長になっていました。現場の仕事がめっきり減り、手を動かしているのが好きな私としては、どうにも収まりません。しかし、平社員に格下げというのも、プライドが邪魔をする。 独立して仕事の当てがあるわけではありませんでした。なにせ、世の中は、紙がない、フィルムがない仕事もないと、異様な状態でしたから。とはいえ、不景気は何年も続くわけはない、今より悪くなることもないだろうと高をくくり、「今しかない」と独立を決めたんです。
独立といっても事務所を借りたわけではなく、公団住宅(3K)の自宅の4畳半を仕事場にして、手作りのライトテーブルを置きました。スクライブの材料が買えないので、サンプル商品を貰って使っていました。

独立1年目、ほとんどまともな仕事がない中で、淀橋浄水場跡地にできた「新宿新都心」のガイドマップをスクライブで描くことになりました。高層ビルは、すでに5棟完成していました。新しく計画されている高層ビルが重ならないよう、地図の方位を決定するのに四苦八苦。おまけに小さなビルや木造住宅に手間がかかり、思ったよりずっとハードな仕事になってしまいました。高層ビルは次々に誕生し、地図は毎年改訂されました。91年に都庁が完成。この仕事も終了しました
構成 三代川律子[フリーライター]



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手書きの「新宿副都心ガイドマップ」。ビルの高さまで分かるこの地図を年代別に紹介。
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